さて、今回は本来事業利益の赤字の中身を診ます。
収益(=売上)が少ないのか、
費用が多すぎるのか、
その両方なのかを分析することが必要です。
収益(=売上)が少ない場合、
患者単価が低いのか、
患者数が少ないのかを診ます。
ここで大切なのは、
推移で診る
ことです。
1年間12か月分の推移だけでなく、
前年、前々年の同月比較も行います。
患者単価は無理に上げると、
患者負担分が多くなり、患者不満足が生じるので
注意が必要です。
患者数の減少は、
地域の人口が減っているのか、
近隣の医療機関に患者が流れるのか、
季節変動なのか、
医師の診療ができないからなのか、
看護師不足で病棟が運営できないからなのか、
というようにさまざまな角度から分析します。
もし、自院で解決できる問題であれば、
患者数は持ち直すはずです。
試算表や決算書の数値からだけでは
このような分析はできません。
患者データといった現場の数字や
人口統計といった公の数字を使ったうえで、
現場を実際に診ることが必要です。
以上、医療現場を知る中小企業診断士(国に登録されているコンサルタント)
ならではの、分析手法でした。